本堂 荘厳修復

弊社が行う本堂内の修復は、工務店様による屋根瓦葺き替え・梁柱締め・基礎強化工事等と同時に行います。これまで多くの施工工務店様との連携の中で行ってきた経験をもとに、安全に工程に無駄なく、職人の技を十分に発揮して取り組んで参ります。

修復の流れ

鹿児島県姶良市 性応寺様(平成23年)本堂全面大改築 修復ご荘厳一式の様子をご紹介します。

  • 01

    框(かまち)部分の古い漆・下地を丁寧に剥がし削っています。

  • 02

    長押部分も金箔・漆ともに剥がし、パテ埋め磨き。このあと、何度も漆を塗り重ね、平滑な鏡面レベルに仕上げます。

  • 03

    下塗りまで終えた段階。これから金箔を現場で押していきます。

  • 04

    およそ13㎝四方の極上本金箔1号金(97.7%)を半乾き漆の上から一枚一枚押していきます。

  • 05

    修復した須弥壇・宮殿を最後に安置し、隅瓔珞を取り付けています。

  • 06

    金箔まで終えて、別誂えの巻き障子を取り付けています。金箔同士ですので慎重に。

  • 07

    弊社の職人がひとつひとつ丁寧に作業いたします。

修復前後 事例紹介

欄間廻りの天井に近いところ。縦柱も、金箔補修した後、極彩色で修復しました。金箔もキレイに蘇り、お寺の外陣が明るくなりました。(鹿児島県姶良市 性応寺様)

修復前後 事例紹介

上がり框(かまち)も老朽化で、ズレが出て漆も浮いていました。高さ40cm・総幅15mを超えるもので、<根本的な修復>+<本漆塗り>で仕上げました。金箔太柱の劣化も激しかったので、下地まで剥がし、割れ欠けヒビを埋めて寒冷紗を巻き、8回の下塗り重ね、その上から極上の金箔「縁付4寸2分角・一号金」を使用しました。(鹿児島県姶良市 性応寺様)

修復前後 事例紹介

余間の白漆喰だった壁面と、腰高までの地袋を金紙貼りし、框を漆塗りして煌びやかながら黒で締まった印象を与えます。(佐賀県鹿島市 円徳寺様)

修復前後 事例紹介

金紙を貼り直し、乱舞する天女を描きました。地袋の縦束を中一本にして、奥の収納スペースも、ラクに物を出し入れできるようにしました。(鹿児島県伊佐市 大嵓寺様)

ご提案の一例

本堂の造り、地域風土、天井の高低などにより、痛み箇所、程度も様々です。耐久年数、ご予算、他荘厳とのバランス等、事前お打ち合わせをしっかりした後にご提案いたします。

來迎柱:下地剥がし、割れ欠けヒビ埋め後、寒冷紗巻き。漆塗り直し、金箔押し・極彩色仕上げ。
本堂宮殿:基本スス抜きのみ・金箔部分を一部補修。
前卓:スス抜き・六鳥彫り彩色のみ。
須弥壇:スス抜き・磨き上げ・金具メッキ直し。

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