新・お内仏
本堂は概ね形式が決まっているのに対し、会館や納骨堂のお内仏は用途により多彩な形式が望まれます。弊社では、門徒様にも親しまれ、使いやすさ重視の提案を行い、ご評価をいただいております。
平成23年新築 浄覚寺様(福岡県福岡市 浄土真宗)門徒会館
この会館は、地域の方々にも多目的ホールとして活用してもらえるように、①~③のように展開可能な造りとなっております。
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01
閉めた時はあまり宗教色のない、傷にも強い黒の扉で一面覆われています。
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02
一般のお参りの際には正面一面ずつを開けてご本尊を御開帳した状態で使用します。
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03
大きな法要やご葬儀の際には、左右をもう一面ずつ開けることで、畳およそ10枚分の天女絵屏風となり、御供花等もふんだんに飾ることができます。
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左官塗りしたご本尊の背板
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背板も浮かせて、周りの金壁からご本尊が浮いて、より幻想的に見えるよう、間接照明を当てました。
鹿児島県姶良市 性応寺様 法事会館
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後ろに窓を設け、日中は透過光で明るくエッチングを際立たせ、夜は前や下からの有色光の屈折などで、絵が浮かび上がります。
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お寺からいただいたアイデア画や資料などを基に、エッチング用の下絵を描き起こします。
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実際に彫るための型紙の切り出し。前後の遠近感や構図を整えます。
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絵の重なりを十数層に分けて奥になるところから彫っていきます。
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平面な背景にもボカシを入れて、輪郭を際立たせ、絵柄をよりクリアにします。
創作お内仏(福岡県福岡市城南区 徳常寺様 門徒会館)
「蓮如上人ご真筆の六尺大判のお名号をご本尊に」というご依頼から、ご本尊が見え隠れするくらいのシンプルな金紙枠で囲い、向こう正面壁には踊りの舞台でも使われる極上金臙脂の和紙と間接照明で、奥まり感のあるお内仏にしました。